コラムNo.23 「チームの成功とリーダーの組織観」

「人を助けるとはどういうことか」(エドガー・H・シャイン著 英治出版)
の中にエドモンドさんという方の研究事例が
載っています(177ページ)。

外科チームを16チーム研究した結果、7つのチームは成果を挙げ、
9つのチームはその手術方法を断念したと。

成功したチームは、外科医が、
互いの支援が必要だと初めから考えて、
他のメンバーと合同チームで手術をする、と宣言して
手術を始めているというのです。
そのことで、各メンバーは、
それぞれそれなりの地位を確保し、
手術の一連の流れにもっと貢献しようという意欲が
高められると説かれています。

一方、成功しなかったチームは、外科医が、
自分が主人公だと思い
他のメンバーを「スキルを備えた補充スタッフ」として
扱っているというのです。

ここから得られる教訓をシャイン教授は、
「チームの中でより高い地位にある人間が、
他人の言葉に積極的に耳を傾けることによって
謙虚な姿勢を見せるチームは、ほとんどの場合、うまくゆく。」

良い結果を出すには、そのチームの中で最も高い地位にいる者が、
他者が重要だと考え、
チームの中に適正でかつ公平であると感じられる人間関係をつくることが
重要だというのです。
チームの成功はリーダーの考えと行動が決めると。

チームの成功、それはリーダーの「組織観」が決める
ということかも知れません。
(文責:今給黎)
そのチームのリーダーの「組織観」が大事だ、ということなのかもしれません。


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